軽自動車のユーザー車検は安いけど大変?長年の経験者がそのノウハウを教えます
軽自動車のユーザー車検は安いけど大変?長年の経験者がそのノウハウを教えます。
自家用車を所有されてる方にとっては、2年に一度やってくるのが財布に痛い出費の儀式「車検」ですよね。
何とか出費を抑えたいと、皆さんが頭をよぎるのが「ユーザー車検」というワードでしょう。
でも「どうやって車検を通すの?」「難しいんじゃないの?」と思われている方は多いと思います。
そこで、この記事では10年以上自家用の軽自動車をユーザー車検で通してきた私が以下の内容についてお答えします。
・ユーザー車検だと本当に安いのか?
・書類手続きが難しい?
・ユーザー車検に行く前に行うこと
・ユーザー車検の方法
などを詳しく解説しますので、最後までご覧ください。
ユーザー車検だとホントに安いの?
実際にユーザー車検でかかる基本的な費用は、2年車検の場合は下記の法定費用のみとなります。
- 自賠責保険(2万~2万2,000円くらい)
- 重量税(5,000~8,800円)
- 重量税印紙代(1,400円)
ディーラーや一般的な車屋さんの場合は、法定費用に加えて車検整備費用や部品代と工賃、手数料もかかるので大体6〜8万円くらいになりますが、ユーザー車検だと3〜4万円くらいで収めることが可能です。
ユーザー車検は書類手続きが難しい?
正直言って難しく考える必要はありません。
ユーザー車検は以下のような書類さえ揃えればご自身でも車検を通すことが可能です。
- 軽自動車検査協会に置いてある書類
- 当方で準備しておく書類など
それぞれの書類が入手できる場所について解説しますので、ご覧ください。
軽自動車検査協会に置いてある書類
軽自動車検査協会に置いてある書類は以下の通りです。
- 軽自動車検査票
- 継続検査申請書
- 自動車重量税納付書
の3点となります。
これらの書類は窓口に行って、車検に必要な書類が欲しいといえば用意してくれます。
ユーザー車検をするのであれば、まずはこれらの書類を用意しましょう。
当方で準備しておく書類など
自分で準備しておく書類は以下の通りです。
- 車検証
- 自賠責保険の証明書(新旧2通)
- 自動車税の納税証明書
- 認め印
自賠責保険に関しては、町中にある損害保険の代理店やクルマ屋さんで契約が可能ですし、軽自動車検査協会が陸運局と隣接してる場合だと周辺に自賠責保険を取り扱っている業者があります。
よくわからない場合は、車検を通す数日前に管轄の軽自動車検査協会に行って、初めてユーザー車検を通すことを受付の方に伝え、協会に置いてある書類を用意していただいたり、他にご自身で用意する書類などの確認や不安な点などを相談をすることがおすすめです。
ユーザー車検に行く数日前には必ず行う事
ユーザー車検に行く数日前に必ず行わなければならないことは以下の2点です。
- 車検を通すクルマのチェック
- 車検の予約をします
これらは数日前には必ずやっておかなければならないので、それぞれ理由をご覧いただき、なぜ必要なのか参考にしてください。
車検を通すクルマのチェック
車検を通す数日前には確認のために必要なチェック項目があり、以下のような部分が見られます。
- 動作系のチェック
- 車内のチェック
- 下廻りのチェック
以下で3点のチェック項目を解説しますので、参照してください。
動作系のチェック
以下のものが正常に作動しているか確認が必要です。
- 左右のウインカーとハザードランプ
- ヘッドライト(ロービーム/ハイビーム/パッシング)
- フォグランプ(装着車のみ)
- スモールランプ、ブレーキランプ
- ワイパー、ウォッシャー
- ホーン
- エンジンルームのベルト類(緩みや亀裂がないか)
ヘッドライトレンズの黄ばみやくもりがある場合は、光量不足で失格になる可能性があるので、ホームセンターなどでレンズクリーナーを購入してキレイに取り除く必要があります。
車内のチェック
車内の場合だと、メーターの警告灯が正常作動しているかの確認が必要です。
エンジンを掛けた後に全ての警告灯が消えているかチェックしてください。
また、シートベルト警告灯も装着後に消灯するかのチェックが必要です。
下廻りのチェック
下廻りのチェックには、車自体をリフトで上げてクルマの下側から確認する必要があります。
チェックポイントとしては、
- ドライブシャフトやステアリングロッドのブーツ破れ。
- エンジンやトランスミッションのオイル漏れ。
- マフラーの穴や破れ。
- タイヤの溝の残量。(スリップサインが出ていたら要交換です。
- ボルトの緩みなど。
となり、いずれかの一つでも項目に当てはまれば修理や交換をしなければなりません。
馴染みのクルマ屋さんや行きつけのガソリンスタンドがあれば、リフトアップをしてもらえるかと思いますし、2級整備士の方に立ち合ってもらえれば一番いいかと思います。
車検の予約をします
軽自動車検査協会では2週間前から電話とネットでの車検の予約が可能です。
混雑する日もありますので、なるべく早めに予約をする事をおすすめします。
予約時には、車検をおこなう時間指定が必要になるので
できるだけ朝イチの時間を指定するほうがいいです。
但し、軽自動車検査協会の業務受付時間は平日の8:45~11:45と13:00~16:00のみですので、ご注意ください。
ネット予約の方はコチラ
電話予約の方はコチラで管轄の軽自動車検査協会を検索して電話をしましょう。
軽自動車検査協会で車検を通そう
ユーザー車検当日の流れは以下の通りです。
- テスター屋に行こう
- 書類の手続き
- 検査ラインを通そう
- 車検が終わったら
それぞれ詳しく解説しますので、参考にしてください。
テスター屋に行こう
軽自動車検査協会と陸運局周辺には「テスター屋」「テストセンター」と書かれている会社があり、ここで各種の調整や確認を事前におこないます。
確認内容は
- 排気測定
- スピードメーターの誤差
- ブレーキの効き(フロント、リア、サイド)
- ヘッドライトの光量確認と光軸調整
- サイドスリップ調整
となります。
特にブレーキの効きとヘッドライトの光量には注意が必要で、料金はユーザー車検の場合だと3,000円程度です。
書類の手続き
軽自動車検査協会に行き、事前に用意しておいた書類を窓口に提出します。
提出する際には忘れずに「ユーザー車検」だということをちゃんと伝えましょう。
そうすれば、このあとの重量税などの支払窓口の案内や段取りを丁寧に教えてくれますし、検査ラインを通すときにも検査員の方が立ち合ってくれます。
検査ラインを通そう
検査ラインにクルマを通すための検査項目は下記の通りになります。
- 排ガス測定
- 灯火類やワイパーなどの外観動作系確認や車内の確認。
- エンジンルーム内の確認(車体番号、エンジン型式)
- サイドスリップ
- スピードメーター
- ブレーキ測定
- ヘッドライト測定
- 下廻り確認
項目は多いのですが、ユーザー車検の場合だと検査員の方が立ち合ってもらえるので安心して検査してもらうことが可能です。
車検が終わったら
検査ラインを無事クリアできたら、受付に行って新しい車検証などの書類を受けとり、車検のステッカーを張り替えたら終了です。
検査で不良が出たら?
自宅が近い場合だと、帰って馴染みのクルマ屋さんに相談や対処をしましょう。
もしも、自宅から遠い場合は事前に行ったテスター屋さんに相談して、近辺のクルマ屋などを紹介してもらいましょう。
数日前におこなうチェックをきっちりとしておけば、大概は灯火類の電球が切れていたり、ヘッドライトの黄ばみの磨きが甘かっただけなど、その場で対応できる内容が多いです。
できれば当日にはホームセンターで5,000円くらいで売っている工具セットや軍手とウエスなどを持参しておくことをおすすめします。
ユーザー車検を通すのに適してるクルマと適してないクルマ
ユーザー車検を通すのに適しているクルマと適していないクルマがあり、それは以下の通りです。
- 適しているクルマ
- 適していないクルマ
それぞれ詳しく解説しますので、ご自身の車がユーザー車検を通せるのかの参考にしてください。
適しているクルマ
高年式や低年式に関わらず、新車もしくは中古車で購入してあまり年数が経っていないクルマです。
クルマ屋さんで購入する時には納車整備を行っており、ブレーキパッドやブレーキシューなどの消耗品は残量を確認して交換しますし、ベルト類も交換するケースが多いので、重大なトラブルも少なくスムーズに車検を通すことができます。
ユーザー車検を行うのであれば、購入してからあまり年数が経っていないクルマがおすすめです。
適してないクルマ
低年式の過走行車や点検に出していないクルマなどは、ドライブシャフトブーツの交換やオイル漏れ修理など多くのメンテが必要になる場合が多いため、ユーザー車検には適しません。
車検ラインを通した時の不良率も高めなので、クルマのメンテナンスがそこそこ出来る方とかではない限りは対応が難しいでしょう。
低年式で過走行車をユーザー車検に出すのは厳しい場合が多いので、クルマ屋さんなどに車検を依頼しましょう。
まとめ
以上が軽自動車のユーザー車検を通すための流れとなります。
様々なサイトでは難しく書いてあるのが多いですが、実際のところそこまで難しくありません。
以前はユーザー車検でも対応が疎かな感じもありましたが、今ではユーザー車検を通しに来た方への対応も親切になってきています。
どうしても不安がある方は、前項にも書いた通りに事前に軽自動車協会に行って確認されたほうがいいと思います。
そしてきちんと検査前の各部のチェックをおこなっておけば、たいていの場合はノートラブルで車検を通すことができるので、次の車検の時はチャレンジされてはいかがでしょうか?